オーバークロック

1998/06/24〜07/31
自白

 前のページで私はベース100MHzCAS Latency(以下CLと略す)2で動いたと言った。確かに通常の動作は全く問題なく長時間動いたのだが、実は不具合が発生した。Windows95の「再起動」ができないのだ。Windowsの終了で「コンピュータを再起動する(R)」を選択した場合、普通は終了と同時に起動が始まり、BIOS画面が出るはず。BIOSによっては通常の起動と違ってメモリカウントやCPUの表示などがパスされる場合もあるだろう。この時になぜかビープ音が鳴りつづけて、一向に起動しなくなってしまうのだ。

 この時リセットボタンを押せば、何事もなかったように起動する。もちろん通常の起動は何も問題ない。その後いろいろやったが、不具合はこの一点だけ。明らかにマザーボードの不良であると判断し、買ったT-Zoneミナミにマシンごと持ち込んだ。

 確かに再現したが、CL3にしたら、現象が治まったのである。げっ!! メモリが悪いのか。試しに店員さんがメルコのMTCプランドのメモリを挿してみてくれた。私が一度これを買おうかと思ったが高いのでやめたメモリだ。やはり私のものとチップは全く同じSEC(三星電子)のKM48S8030BT-GHで、基盤が少しだけ違う。でも大きな違いではない。一応100MHzでのCL2動作が明記してある製品で、440BXではびんびんに動いており、客からクレームなどがないという製品である。ところがこのメルコのメモリでも全く同じ状態だった。やはりCL3にすれば再起動でき、だとビープ音が鳴って起動しない。その他は異常がない。安物買いが仇になったのではないことは分かってうれしいやら悲しいやら。やはりマザーか?

[SEC RAM チップ(KM48S8030BT-GH)]
SEC RAM チップ
T-Zoneミナミで試したメルコMTCブランドのメモリモジュールにも私のモジュールと同じSECのチップが載っていた。

 次にこちら(T-Zoneミナミ)で販売している亜土電子32MBだが別のPC/100対応のメモリで試してみる。これはCLがいくつに対応しているかは明記されていないので分からない。しかし何とこのメモリではCL2でも再起動できた。げっげ!! やはりメモリだ。チップが悪いのか、それとも基盤か。しかしこれではマザーもメモリも不良品だと言って交換してもらえるレベルではない。マザーはメモリを変えれば動き、メモリは他種のマザーではちゃんと動いているものである。しかもだめと言ってもCL3なら大丈夫なのである。

 大体CL2で動く動かないは、まだ現在の100MHzでは許容範囲内と言わざるをえない。もちろんAX59ProSECチップまたは基盤も含めたメモリ全体の相性かもしれない。通常の動作では支障がないので、再起動は基本的にしないか、ドライバのインストールなどで勝手にされた場合は、すぐリセットしてしのぐか、CL3で使うしかない。

 やはり再起動時のエラーは気持ち悪いのでCL3でいくのがいいだろう。パフォーマンスには殆ど影響はないのだから。ただ残念ではあるし、今後オーバークロック成功の正否に不安が残る。


ベースクロックアップ

 オーバークロックの詳しい説明は「CPUのオーバークロック」に譲るとして、そこの記述によれば、Socket7の場合は、ベースクロックを上げることを優先して行いたい。そのためにSocket7マザーで唯一100MHz超のベースクロックの設定があるAX59Proを選んだのだ。しかし上記のこともあるので、112MHzで動くのか不安である。

 とにかくやってみるしかない。まずいきなり112MHzメモリも同期させ、CL2で起動してみる。BIOSはなんとか起動したが、HDDの認識後先に進まない。「Starting Windows95...」すら始まらない。しかたないのでCL3にしてみる。今度は起動ロゴまで出たが、やはり直後「Windows保護エラー」になってしまう。最後の手段、MVP3だけの裏業(べつに裏ではないけど)メモリをAGP同期(この場合75MHzになる)に変更。CLは2に戻す。

 すると立ち上がるではないですかWindows95が。いろいろなプログラムを動かしても問題ない。その後の耐久テストもクリアした。うーんやはりこれが現在のSocket7の限界なのかもしれない。でも私の理論ではメモリパフォーマンス的には重要でない。別に112MHzでなく75MHzアクセスでも構わない。ベースクロック112MHzが実現でき、CPU336MHzで動き、2次キャッシュ112MHzでアクセスできれば御の字である。これでもオール100MHzよりかなり速いはずだ。

 その後ベンチでもかなりいい数値を出した。結局100MHz対応のメモリを75MHzで使うというもったいない状態ではあるが、112MHzに2次キャッシュが追従し、336MHzにCPUが追従してくれただけもラッキーと思わねばなるまい。それにメモリアクセスが遅いせいだろう、例の再起動時の問題も起きない。これでよしとできそうだ。


電圧アップ

 ところがところが何度か再起動をしているうちに、時折Windowsデスクトップ表示直前で止まってしまう。再びリセットして、起動を試みると立ち上がる。つまり必ずではないがその後非常に高い頻度で同様の現象が起こる。とても常用できる状態ではない。メモリアクセスは75MHzなのだ、もはやメモリのせいではあるまい。今度はやはりCPUが着いてこないのかもしれない。

 CPUが原因なら電圧を上げてみるしかない。まず2.3Vにしてみる。頻度の問題なので何度かやって問題がないか判断するしかない。若干頻度が減ったように思えるが、やはり起きた。次に2.4Vにしてみる。あまり変化はない。更に2.5Vにしてみる。やはり変化がない。ここまで上げても頻度が著しく低下する様子がないのでは、これ以上上げても無駄なようだ。第一通常のクーラーでは限界である。


倍率アップ

 CPUがついて来ないのなら無駄のような気がするが、倍率アップも試みよう。ベースクロックアップがだめなら、あとはもうこれしかない。幸いこのCPUはリミッターがかかっていない。3.5倍の設定ができた。まだ初期のロットなのでそういうことなのだろう。しかしやはり起動ロゴの後で「Windows保護エラー」になってしまう。電圧を上げても変わらない。やはり噂通りK6はオーバークロック耐性が低い。

 AX59Proには90MHzというベースクロックがあるが、これで3.5倍にしても315MHzである。この程度のCPUクロックのアップでは、ベース下げで相殺されてしまう。他にも83MHzなどがあるが、同様にベース下げをしてもお釣が来るようなクロックはCPUが着いて来ない。

 うーん実に残念だ。後は何か施す簡単な方法がない。オーバークロックをあきらめざるを得ないのか。それとも費用と時間をかけてもっとごついことに挑戦しなければならないか。


オーバークロック放棄か

 結局現状では安定したオーバークロックは成功しなかった。しかも100MHzでもCL2が通らない。以下に状況を整理していみた。

SEC KM48S8030BT-GH
ベース メモリ PCI CL 倍率 CPU core電圧 動作状況
112 112 37 2 3 336 2.2 「Starting Windows95...」にもいかない
112 112 37 3 3 336 2.2 起動ロゴ後に「Windows保護エラー」
112 75 37 2 3 336 2.2 たまにデスクトップ表示直前でとまる
112 75 37 2 3 336 2.5
100 100 33 2 3.5 350 2.2 起動ロゴ後に「Windows保護エラー」
100 100 33 2 3.5 350 2.5
100 100 33 2 3 300 2.2 再起動できず。それ以外はOK
100 100 33 3 3 300 2.2 完全動作

 100MHzも完全に動かないのが、何と言っても悔しい。このままではこの企画を終了できない。


最後の頼み、メモリ交換 [7月12日(日)]

 それにしてもメモリが気になる。亜土電子のメモリのこともあり、別のメモリなら動くような気がしてならない。

 幸いメモリを交換する機会があった。私のPentium-II自作機もまだ64MBだ。そろそろ128MBくらいにしたい。折角なら128MB買って、192MBにしてしまおうか。Pentium-II機とはいってもチップセットは440LXなので、ベースは75MHzで使っている。従って別にPC/100対応である必要はない訳だが、もう価格差があまりないので、将来のことを考えてPC/100対応を買っておきたい。ならば今のSECのメモリをPentium-II機に移し、FMVP3-K62に新しい別のメモリを購入すればいい。今までさんざんPentium-II機からお下がりしてきたが、今度はこちらがお下がりを与える番という訳だ。

 さて購入するとなったら、何にするかであるが、どうもなかなかいい情報が得られない。とにかく秋葉原へ行ってみる。現在PC/100対応で、CL2のSDRAMチップは、SEC、Hyundai(現代)、NEC、東芝、Micron(ただし7月12日現在では秋葉で存在を確認できず)から出ているものだけである。複数の種類のメモリを売っているショップは殆どないので、どこもうちのはいいと当然言う。しかし保証はしたくないから、100MHzで完全に動くとか、よもや112MHzで動くなどとは絶対に言わない

 しかしとりあえずCL2の最安値であったUSER'S SIDENECチップ(D4564841G5-A80-9JF)については、同店で販売したAX59Proの客からクレームがついたことはないという。CL2で動かないなら普通はクレームを言ってくる客がいてもおかしくない。つまり皆CL2で動いているのかもしれないとの希望に基づき、最安値ということもあり、ここでこのNECチップのメモリ128MB23,600円で購入した。

[NEC RAM チップ(D4564841G5-A80-9JF)]
NEC RAM チップ
「A80」の部分が「A10」になっているCL3品があるので注意!


ついに112MHz安定!

 とりあえず100MHzのCL2で、再起動ができるか試してみる。これは通った。なんとかSECよりはいいメモリを買えたようだ。次はいきなり、このまま(メモリCPU同期、CL2)112MHzに。ところが何とこれが起動するのですよ。Windowsもちゃんと起動した。幻かもしれないのであまり負荷のかからなそうなテストだけ行う。結構調子よく動いていたが、さすがに時折エラーがでる。そこでCL3にしてみる。今度は大丈夫だ。

 その後今回のテストメニューも無事全部こなした。何度かの再起動も問題ない。本当は1週間くらい様子を見ないといけないが、ほぼ安定したとみていいだろう。電圧も上げないで済んでいるのでより安心である。それにしてもメモリによるこの違いはなんなのか。NECチップの場合も表にしてみよう。SECの場合と比べてほしい。

NEC D4564841G5-A80-9JF
ベース メモリ PCI CL 倍率 CPU core電圧 動作状況
112 112 37 2 3 336 2.2 時折アプリケーションでエラー
112 112 37 3 3 336 2.2 完全動作
100 100 33 2 3 300 2.2 完全動作

 一応100MHzの場合もテストしたが、112MHzが通るので当然大丈夫だった。そもそもCPU同期112MHzの最速設定でWindowsが起動するあたりで、圧倒的な差だ。メモリがここまで重要だとはさすがに思わなかった。SECの時、外部112MHzのAGP同期(メモリバス75MHz)設定が通らなかったあたりは、理論的に考えると全くメモリとは関係ないと思っていたが、事実こうしてメモリの交換で通るようになった。

 このNECチップのメモリはAX59Proユーザには断然お勧めである。もっともメモリは現在チップだけでなく、基盤も大変重要なのだが、残念ながらバルク品でどこのモジュールだか分からない。一応USER'S SIDEのおやじは、「大きな声では言えないがメルコさんのです」と言っていたが信用はできない。ただし「Made in Japan」というシルク印刷はみえる。せめてその写真だけでもお見せしよう。懸賞で当たった安物デジカメ(SEGA DIGIO)で撮ったものなので、映りが悪くて恐縮だが、多少は参考になるかもしれない。

[NECチップ搭載メモリモジュール]
メモリモジュール


やはり相性? いずれにしてもメモリ侮り難し

 結局後で分かったことだが、SECのチップはなかりMVP3相性が悪いようである。再起動時の問題や各種トラブルかいろいろなWEB BBSで報告されていた。私の場合は通った100MHzのCL3もだめな事例も多いようである。またSECはAladdinVなどでも不具合が報告されているようである。しかし440BXでは、かなりいいメモリチップとして定評があった(ある440BXを扱うBBSではSECチップで133MHzもCL2での動作事例もあり、これをベストチョイスと結論づけていた)ので、チップとして性能が悪いとは到底いえない。やはり相性としか考えられない。

 因みに今回私は知らなかったのでNECチップを購入したが、WEB上ではHyundaiのチップが大変好評である。ただし型番は「HY57V658020A TC-10Pで、末尾のPが重要である。この「P」がなかったり(これはそもそもPC/100対応でないらしい)、「S」のもの(これはCL3品のようだ。しかし結構100MHzで動いているという話しは聞く)もあるので注意したい。このチップの場合、440BXでもなかなか好評なチップだったが、MVP3とは大変相性がいいようで、112MHzのCL2が通った事例がかなり報告されていた。もしこれから購入するのであれば、こちらの方が私はいいと思う。

 メモリはパフォーマンス的には大して重要ではないのだが、こうしたぎりぎりの動作で動く動かないを決定するには、選択の余地があるだけに、かなり重要はキャスティングボートを握っていると言える。メモリ侮り難し!!


キャッシャブルエリア

 ところで430TXが、64MBまでしかキャッシュ可能領域(キャッシャブルエリア)を確保していないために、キャッシャブルエリアを超えてメモリを搭載した場合に、キャッシュ対象でなくなる上位メモリ領域真っ先に使ってしまうOS(Windowsなど)では、64MB超のメモリ搭載は反ってパフォーマンス低下を招いてしまうというのは有名な話だが、最近のチップセットは当然のごとくこのキャッシャブルエリアを大幅に拡張して、この問題を解決している。しかしこれはあくまでチップセットの仕様の話であり、マザーボード側がこの仕様を完全にインプリメントしていることはあまりない。

 MVP3の場合、条件が整えば512MBまでキャッシャブルのようだが(さだかでない、ちゃんと調査してもう一度報告します)、その条件にはキャッシュメモリ量、TAG RAM数、書きこみ方法(Write BackかWrite Through)があり、こちらVP3の場合だがデータがある。ちゃんと確認はしていないが、MVP3も大差ないということである。こちらの情報から察するにAX59Proのように512KBで、TAG RAMが1個の場合、キャッシャブルエリアはWrite Back64MBに過ぎず、Write Through128MBになるというのだ。とするとWrite Backの場合、430TXと同じであり、一大事である。よもやこの程度のインプリメントだとは夢にも思わなかった。もう既にメモリを128MBにしてしまっているのである。TAG RAM2個の場合は、それぞれ倍になる訳だが、パターンすらないので全く増設は不可能である。2次キャッシュ自身はパターンこそあるが、増設などできるようにできていない。やはり不可能と考えていい。

 最後の頼みの綱はWrite BackWrite Throughかだが、残念ながらBIOSには設定項目がない。レジスタ変更ツールを使えばできるのだが、どうもうまくいかない。デフォルトではWrite Throughになっているらしい。確認のためテストしてみた。万が一Write Backになっていたら、キャッシャブルエリアが64MBとなり、128MBに増設した場合パフォーマンスが落ちるはず。結果はこちら「キャッシャブルエリア」

 結果から考えると、Write Throughになっていて、キャッシャブルエリアは128MBを確保できているようである。一安心というところだが、もう一つ問題がある。Write ThroughというのはWrite Backに比べてパフォーマンス的に不利ではないのかということだ。

 Write Throughの場合、キャッシュは書きこみ時には何の働きもしない。一方Write Backは書きこみをキャッシュだけに行うのでキャッシュメモリの高速なアクセス速度が書きこみの時にも活用できる。これだけを見るとWrite Backの方が有利に見える。しかしこの場合キャッシュに収められたデータとそのデータが実際にあるべきメモリのデータの一貫性(コヒーレンシ)が保たれない。読み込み時ミスした時、データを書き戻す必要がある。ミス率や書きこみ頻度によっては逆転する可能性もある。事実Write Throughの方が速かったという結果が出ている人もいる。

 いろいろな場面があるのでどちらが本当に有利なのかは結論付けられないが、各種テスト結果を見てもWrite Throughでもいい数値をだしているし、マザーボードベンダーがデフォルトに選んでいるくらいだから、特にWrite Backに比べて大きくパフォーマンス的に不利ということではないと推測できる。128MBまでの増設は問題なさそうである。

 しかし上記ページの結果にもあるように、Write Throughでもキャッシャブルエリアを超えることになる192MBの場合は、殆ど2次キャッシュを切ってしまった時と変わらないくらいパフォーマンスが落ちてしまう。128MB超のメモリを搭載したい人は、最近登場してきたキャッシュ1MB版にした方がいいだろう。



3モードフロッピーディスクドライバ

 オーバークロックとは全く関係ないが、報告する場所がないのでここで報告しておこう。今回フロッピーディスクドライブも購入したが、こちらでも言った通り、正規の3モードドライバはないが、以前ASUSTekのP2L97上ではASUS配布の3モードドライバで使えていたSONYのMP-F9205というモデルである。しかし残念ながら、ASUS配布のこのドライバではAX59Pro上では、3モード動作されることはできなかった。まあ別に3モードでなくてもいいと思っていたが、とある情報を得ることができた。

 こちらに汎用の3モードドライバがあると聞き、早速使ってみた。Good! Good!! バッチリ動作するではないか。他の2モードドライブよりも安いものが、こうしてちゃんと3モードとしても使えてラッキーというところだ。別に98使っていた訳ではないので、本当はどうでもいいのだがやはり気分がいい。もちろん98からの転向組にはありがたいことだろう。



ザ・テスト

マシンは名はそろそろ何か固有の名前をつけよう。一応女房のマシンなので彼女に命名させた。「MoMo」だという。私は気に入らないがしかたない。

 最後なので、確認のため主要スペックを挙げておこう。

パワーアップ履歴
マシン   CPU RAM ベース 倍率 Chip Set VGA
FMV-DESKPOWER P54C 133MHz FPM 48MB 66MHz 2 ALi? ATI Mach64
FMV-MILLENNIUM P54C 133MHz FPM 48MB 66MHz 2 ALi? Millennium
FMVP3 P54C 133MHz FPM 32MB 66MHz 2 MVP3 Millennium
FMVP3-SDRAM P54C 133MHz SDRAM 64MB 66MHz 2 MVP3 Millennium
FMVP3-K62 K6-2 300MHz SDRAM 64MB 100MHz 3 MVP3 Millennium
MoMo K6-2 336MHz SDRAM 128MB 112MHz 3 MVP3 Millennium
自作機 Pentium-II 337MHz SDRAM 64MB 75MHz 4.5 440LX Millennium


WinBench98
マシン   CPU Mark FPU WinMark Business Graphic Business Disk High-End Graphic High-End Disk
FMV-DESKPOWER 188 478 15 742 24 1550
FMV-MILLENNIUM 187 483 32 761 37 1610
FMVP3 262 502 46 888 58 1970
FMVP3-SDRAM 278 508 49 878 60 1920
FMVP3-K62 775 968 122 1050 154 2580
MoMo 861 1090 135 1055 176 2590
自作機 839 1740 120 1230 148 3300

 特に解説する必要はないだろう。CPU、2次キャッシュ、メモリが揃って12%アップしているのだ、それなりの結果になっている。殆どクロックアップの恩恵を受けないディスクへの依存度が高いものは、その依存度に応じて、上昇度が下がっている。

 CPU MarkがついにPentium-II自作機を抜いた。FPUは依然差があるが、他は概ね大きく自作機を超えることになった。


HDBENCH Ver 2.610
マシン   浮動小数点 整数演算 矩形 Text Scroll READ WRITE
FMV-DESKPOWER 7636 8066 2018 576 1322 11 7366 7095
FMV-MILLENNIUM 7595 8023 13374 1628 13193 544 7339 7308
FMVP3 7670 8104 21084 1927 18893 554 8873 8774
FMVP3-SDRAM 7676 8103 21775 1907 18826 555 8469 8434
FMVP3-K62 18431 23073 42427 4167 27133 655 8699 8669
MoMo 20612 25807 42621 4649 27179 666 8774 8684
自作機 27357 21707 42360 4118 27012 553 11035 11002

 既にPentium-II機を超えている整数演算はさらのその差を開く。ただWinBench98同様、浮動小数点演算の差がなかなか縮まらない。ビデオも既に抜いていたがさらに差を広げた。


メルコベンチマーク
マシン   スクロール 画像編集 図形描画 CPU RAM HDD CD-ROM
FMV-DESKPOWER 116 435 109 632 285 254 187
FMV-MILLENNIUM 732 569 1180 632 261 244 187
FMVP3 1209 842 1309 638 328 357 187
FMVP3-SDRAM 1357 835 1329 640 333 357 187
FMVP3-K62 2573 1764 1508 2209 958 943 187
MoMo 2840 1925 1629 2458 1050 943 187
自作機 2265 1985 2666 1467 2193 1650 761

 全てがだいたい上昇クロック比通り、向上しているようである。


Intel Media Benchmark
マシン   Over Video Image 3D Audio
FMV-DESKPOWER 71 56 95 90 77
FMV-MILLENNIUM 89 83 99 90 94
FMVP3 106 105 106 107 109
FMVP3-SDRAM 109 107 108 109 113
FMVP3-K62 330 410 1026 180 387
MoMo 363 452 1159 201 432
自作機 457 537 1441 339 544

 このテストはついに一つもPentium-II機に追いつけるものはなかったが、Intelのテストでよくここまで漕ぎ着けたものだ。拍手を送りたい。


WinTach
マシン   Word CAD SpreadSheet Paint
FMV-DESKPOWER 62 146 42 60
FMV-MILLENNIUM 156 559 374 254
FMVP3 214 691 439 306
FMVP3-SDRAM 221 691 435 310
FMVP3-K62 478 1855 607 597
MoMo 525 2078 631 664
自作機 495 1855 594 540

 その差、歴然である。


CoreTest (MB/sec)
マシン      1kB 4kB 16kB 64kB 256kB 512kB 1MB 2MB
FMV-DESKPOWER READ 165 168 90 81 56 48 44 44
FMV-MILLENNIUM READ 165 167 91 80 50 50 45 45
FMVP3 READ 167 168 104 105 104 101 73 71
FMVP3-SDRAM READ 167 169 105 105 104 103 87 87
FMVP3-K62 READ 1095 1134 1140 330 253 239 199 186
MoMo READ 1223 1258 1277 370 272 260 233 217
自作機 READ 323 321 321 320 319 150 108 108
FMV-DESKPOWER WRITE 185 263 72 51 49 50 50 50
FMV-MILLENNIUM WRITE 180 243 79 50 49 50 51 50
FMVP3 WRITE 219 301 80 52 49 49 50 50
FMVP3-SDRAM WRITE 219 301 73 53 50 49 50 50
FMVP3-K62 WRITE 1095 1134 1137 187 139 130 110 104
MoMo WRITE 1223 1266 1277 209 148 142 125 117
自作機 WRITE 1063 1603 1816 302 303 220 181 180

 CPU、2次キャッシュ、メモリが上昇したので、見事に全域にわたって向上している。


Superπ
マシン   104万桁
FMV-DESKPOWER 30分12秒
FMV-MILLENNIUM 30分15秒
FMVP3 19分20秒
FMVP3-SDRAM 16分24秒
FMVP3-K62 9分27秒
MoMo 8分38秒
自作機 5分43秒

 FPU性能の差が歴然としているPentium-II機には、同クロックになってもついに足元にも及ばなかったが、K6としては一つの目標だあった8分台が達成できたのは喜ばしい。



テスト総評

 今回のオーバークロックは幸いCPU、2次キャッシュ、メインメモリのパフォーマンス三羽がらすを、等しく12%上昇させることができたので、多くのテスト結果に比較的リニアに反映された。パソコンの通常の使用において重要な意味をもつものがいずれもPentium-II機より速いので、もはや「肉薄した」というよりは「超えた」といっても過言ではないだろう。


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